皆さん最も関心のある機能、スペックの一つは
AF性能ですよね^^
・・・ということで
AF性能自体はカメラとレンズによって決まりますが、
ピント合わせの成否はテクニックでカバーできます。
ピントが合っていない写真は
どんなに決定的な瞬間が写っていたとしても
台無しです。
さらに悪いことに、今の多くのデジタルカメラでは
撮影後にピント修正することができません。
一部の最新デジカメは撮影後のピント修正ができる機能が搭載されているようですが・・・
(パナソニックのフォーカスセレクトモード搭載カメラがあります)
まだまだ一般的ではありません。
なので・・・
ピント合わせの失敗しない基本をお話したいと思いますね^^
「被写界深度」の深さ(範囲)は、
① レンズの焦点距離、
② 絞り、
③ 被写体との距離(撮影距離)
・・・の三要素とその組み合わせによっても変わります。
なので・・・
できれば単焦点レンズを使って
レンズと絞りと撮影距離の関係を把握されると
より上達は早いと思います。
言葉や文章よりも体で覚える部分ですね^^
カメラ情報
モデル名: Nikon D300
レンズ: VR 18-200mm f/3.5-6.3G
焦点距離: 65mm(上)98mm(下)
フォーカスモード: AF-C
AFエリアモード: シングル
手ブレ補正: ON
AF微調節: しない
露出
絞り値: f/13
シャッタースピード: 1/60秒
露出モード: マニュアル
露出補正: 0段
ちなみに・・・
撮影データは上の通りです。
焦点距離以外は同じデータとなっています!
大光量ストロボ使用なので
なんと、
絞り値: f/13
シャッタースピード: 1/60秒・・・
になってしまいましたが、
見事にボケていますよね!
絞りを開けなくても、撮影距離によっては
ぼかすことは可能なのですハイ^^♪
AFカメラはファインダー内に表示されたフォーカスポイントでピントを合わせます。
カメラが勝手にフォーカスポイントを選択して合わせるのか、
人間がフォーカスポイントを選択するのかで、大きく結果が違うことがあります。
カメラ任せだと
意図しないところにピントが合うことがあります。
初心者の失敗の原因の多くはこれですね。
ですから・・・
常に自分でフォーカスポイントを選択する習慣を身に着けてください。
動き回る子供(または動体撮影)にピントを合わせ続けようとするときに、
いちいち自分でフォーカスポイントを選択しながら
カメラを振っていくのは大変ですよね。
こんな時は常に
中央付近のフォーカスポイントを使います。
日の丸構図になってしまうと懸念される方がいらっしゃいますが、
APS-Cサイズのカメラなら
結構左右に余裕でカメラを振れますよ。
中央付近と言ったのは
ドンピシャ中央でなくてもよいという意味です^^
で・・・次に
カメラ側の設定ですが
初期設定では使いません。
ていうか・・・
使いにくいので
設定を変更します。
①フォーカスモードはAF-C
②フォーカスボタンは「AE AF-L」ボタンに割り当てる・・・これを「親指AF」という
(AF-ON専用ボタンがあればこれを使用)
③シャッターボタンの半押しAF機能は無効にする
④ISO感度設定はISO400以上が無難
⑤シャッター速度は最低1/250以上になるように
後はその場の明るさや撮影距離、使用レンズの焦点距離によって
任意に調整します。もちろん、動体撮影以外でも基本は同じ。
ただし、ISO感度は100スタート、シャッター速度は
ブレない範囲(被写体ブレor手ブレ)で調整してね。
動体撮影以外ではシャッター半押しでAFスタートもOKですが、
慣れてくれば、静態、動体問わず
「シャッター半押しでAFスタート」は可能です。
ただし、
フォーカスモードはAF-CとAF-Sを状況に合わせて切り替える必要があります。
上記条件内に収まるようにカメラのモードを
自分好みに設定します。
例えば・・・
絞り優先かシャッター優先か、ISO感度自動のマニュアルモードで行くのか
たったこれだけ・・・です ハイ!^^!
「親指AF」について
このモードは常用モードで使用できます。
シャッターボタンの半押しAF機能は無効になっていますので、
常に親指でボタンを押している間はAFでピントを合わせ続けています。
親指を離すとその瞬間にAFロックされます。
シャッターボタンはシャッターを切ることだけに集中できます。
ここまでが基本です^^
ここからは応用の一例ですが・・・
応用範囲がぐっと広がりますよ^^
①風で微妙に揺れる花のピント合わせ
私は連写機能をフル活用します。
もちろん上記の基本設定で撮影。
多少揺れていても構わず連写、
ただし・・・条件があります。
逆光気味で、たっぷりの光があり、高速シャッターが切れる場合。
AF-Cでフォーカス。
②ちょっとマニアックに使うとき・・・
例えば広角単焦点レンズ(フルサイズで28mm以下)を使用の時
ここはAFを切りたいところですが、
最近のAFレンズには距離指標がついていませんので、
ピントが深くなるようにF11~F16まで絞り、
2メートル前後の所に一旦ピントを合わせておき、
後は親指AFはOFF(AFはロック状態)で、
被写体に向けてシャッターを切るだけです。
これ・・・
ノーファインダー撮影でもピントが合いますよ^^
AF切ってるからシャッタータイムラグも少なく
スナップ撮影にはいいですよ!
上の写真2枚はフィルムカメラでの撮影(1980年代)ですが、
ノーファインダーです。
ただし、暗いところではISO感度とシャッター速度に注意して
設定しましょうね。
②の使い方は
ライカ使いの方ならよくご存じですよね。
以上がピント合わせの上で役立つ基本です。
是非ビギナーさんは参考にしてみてくださいな^^
余談になりますが、
他社機(主にC社機)と比較してAF性能はどうですか? とよく聞かれます。
C社機のほうがAFが速いという評価を聞きますが、ここで擁護しておきますね。
お店で実機を触って比較すると
確かにC社機のほうが速く合焦するように思えます。
ここに落とし穴があるのです。
お店で比較する場合の状況をイメージしてみましょう。
おそらく店内のいろんな箇所にカメラを向けてシャッターを切るでしょう。
そのほとんどの被写体は静体であり動体ではないと思います。
止まっているものを撮るときは合焦速度はそんなに早くなくても間に合いますよね。
でも、動きのあるものを撮るときは合焦してから捕捉し続けることが重要になってくるのです。
よく考えてみてください。
エントリー機を購入する多くのユーザーの使用目的は
お子さんの撮影がメインだったりします。
動き回るお子さんや運動会の撮影なら、
捕捉し続けるAF能力の高い機種を選びましょう・・・ということなのです。
シャッターチャンスは一時だけなのですから( ^ω^)・・・